2015年ノーベル物理学賞受賞者 「梶田隆章教授 特別講演会」を開催
創立者廣池千九郎生誕150年および麗澤オープンカレッジ(ROCK)開校10周年を記念して、2015年ノーベル物理学賞受賞者・梶田隆章教授による特別講演会を、平成28年9月20日、麗澤大学体育館において開催しました。
当日はあいにくの雨模様となりましたが、麗澤中学・高等学校の生徒全員が授業の一環として参加したほか、大学生や地域の方々など約1,500名の聴講者に対して、梶田教授は“未来を担う若者たち”に向けた熱いメッセージを語られました。
まず麗澤大学の中山 理学長より開会挨拶、小野宏哉副学長より講師紹介がなされ、その後、梶田教授よりテーマ「『ニュートリノ』の小さい質量の発見」と題してご講演いただきました。
梶田教授は長年の研究成果を振り返りつつ「一つの謎が解けても新たな謎が生まれることがある」と語られ、スーパーカミオカンデ等の長年の研究を通して、飽くなき探究心こそが科学の面白さであると訴えられ、「未来を担う若者達は、科学を通して夢やロマンを持ち続けてほしい」と熱いメッセージを送られました。
そしてご自身が若かった頃を振り返えられ、「なんとなく物理を研究しようと決めた進路でしたが、小柴昌俊先生や戸塚洋二先生といった、素晴らしい師との出会いがありました」と話され、会場に向けて「皆さんも人との出会いに感謝し、出会いを大切に」と講演を締めくくられました。
質疑応答では、「果てしない研究に、モチベーションをどのように持ち続けたか?」「未来において人工知能とどう付き合えばよいか?」等、若者らしい活発な質問が挙がり、梶田教授は一つひとつ丁寧に答えられました。
最後に梶田教授へ花束が贈呈され、麗澤中学・高等学校の竹政幸雄校長より閉会挨拶の後、講演会が幕を閉じました。
本講演会は、麗澤中学・高等学校の生徒をはじめ、参加者一人ひとりにとって、大変有意義な時間となりました。
本学の創立者は、「道徳こそが人類の安心・平和・幸福の基礎である」との信念から、昭和10年に現在の地に「道徳科学専攻塾」を開設し、学校教育と社会教育を両輪とする生涯教育事業を開始いたしました。今後も、この創立者の理念を継承し、学校教育と社会教育双方の充実・発展に取り組んでまいります。