ROCK特別講演会にて齋藤健氏にご講演いただきました

後期 第1回は、11月11日(土)に「正念場の10年」と題して、齋藤 健(さいとう けん)氏(衆議院議員・前法務大臣)に、ご講演いただきました。当日は、木々の葉が黄金色に美しく染まり、秋の深まりを感じる中、会場には150名の方々が集まりました。

はじめに、ご自身の法務大臣としてのご経験を踏まえ、現在注目が集まる「日本人と外国人の共生に係る問題」について、入管法改正や難民認定申請などを例に挙げながらお話しされました。さらに法務省の知られざる貢献として、アジア各国に対する法整備の支援や、研修生の積極的な受け入れなどについてもご紹介いただきました。
講演テーマともなった「正念場の10年」については、現在、日本が直面する課題を、国内・国際の両面から詳しく説かれました。まずは国内における「少子化問題」―人口減少の進む日本が世界で今後生き残っていくために、いかに若者の力が重要か、そしてその若者たちが、失敗を恐れず、世界を相手に挑戦していけるような環境作りをサポートする意識をもつことが、いかに我々シニア世代に求められているかを、熱く語られました。さらに国際面の課題としては「安全保障問題」を取り上げられ、名著として知られる『失敗の本質:日本軍の組織論的研究』の分析を例にとりながら、現代にも続く日本の組織文化の弱点について、鋭く言及されました。日本社会は決して答えを持っていないわけではない。「和」の追求のみにとらわれず、つねに「物事の本質」を見極め、一歩前へ出る勇気を持てば、日本は変わる、と力強く語られる齋藤氏に、受講生からは熱い質問が寄せられ、共感あふれる講演会となりました。


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